年末のテレビ番組で見たある出産シーン。付き添う何組かの夫婦あるいは家族の表情を追った内容だ。
ハンディを持つ赤ちゃんを産んだある母親のひと言が胸を打った。嬰児を抱いて彼女は言った。
「楽をすることが幸せじゃないと思う。自分の体から生まれたこの子と一緒にしっかり歩んでいきたい」
若干表現のずれがあるかもしれないが、そういった趣旨の言葉だったと思う。
人間は誰しも祝福されてこの世に生れ出ると信じたい。
命が、生命が、生まれた瞬間の
母の大きな喜び、父の安堵感、家族の祝福感。
自分はなぜあの母のこの言葉に胸が震えたのか?
忘れていた、とても大事なこと。我の存在の根源を突き刺したからだろう。
今日日の日本には、五体に大きな障害があっても、大人になって健常人よりもずっとずっと積極的に明るく活躍している人もいる。今私はそんな人物の母に想いを馳せる。そして、
ハンディキャップ児と共に母の強い使命感をもち日を重ねているすべての母にエールを送りたい。
来年は猿年。猿が賢さを増し、人間がより愚かになったりしないよう、命ある限り精一杯生きるべく、自分に鞭をいれよう。
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