夏の終わりを実感させる9月の雨。と、感慨に浸ったその後で、異常大雨の被害のニュースには胸が痛む。
そんな沈滞ムードを晴らすかのような錦織選手の活躍だ。
テニス全米オープン決勝では、彼の優勝への期待で門外漢の私まで、何となくそわそわしてしまった。
結果は準優勝に終わったが、この2週間の戦績は見事の一言につきる。
「勝つのはお前じゃない、俺だ。」という積極的な心持ちと「勝つと思うな思えば負けよ」という気持ちの持ち方には、真逆のように思えるが、実は氷山の海面上に表れている部分と海面下に隠れている部分とのような関係があるのではなかろうか。
メンタルコントロールの微妙さ、フィジカル面の調整の難しさは奥が深いに違いない。
対戦後の記者会見で、「前夜は寝つきが悪かった」と錦織選手が語っていたのがとても気になった。
その昔八田レスリング監督が東京オリンピックに向けての合宿で電気をつけたまま音楽をガンガン鳴らした状態で選手を寝かせたという話を思い出した。
平成の今どきは批判される練習法かもしれない。
所変われば品変わるというが、時の流れという「所」が変われば、価値観という「品」も変わっていたんだなと、「今」の現実の空気を計ってみた。
睡眠問題をクリアして、全豪オープンでの優勝を期待したい。
A September Rain at Night