隕石はその昔星石と云われていたという。
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おーい石よ。寒かったかい。さびしかったかい。
途方もなく長い間、静かな、煌めく宇宙に漂っていたのかい。
そうか飛び続けていたんだね。
熱かったかい。大気圏に入ってきたとき。
痛かったかい。地面にぶつかったとき。くだけたとき。
きみはいい奴だった。素晴らしかった。
夜の静寂にじっと留まって見えた。
光っていた。瞬いていた。ときに潤んでいた。
俺がつらいとき、さみしいとき、くやしいとき、かなしいとき。そして楽しいときも。
語りかけてくれた。癒してくれた。
そんなに焦らなくても、こちらから飛んで行きたかったのに。
人類宇宙旅行で語り合えたかもしれないのに。
宇宙にも寿命があるのかを教えてほしかったのに。
お疲れ様。ありがとう。
見せてくれた夢を忘れないよ!
星が恋しい夜空