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今週号の週刊新潮に言語の話題が、奇しくも二つ掲載されている。 
 
ひとつは、対談が好きだと本人が語る五木寛之の連載物「生き抜くヒント」。 
外国人との対談もたくさんやったけれども、フランソワーズ・サガンとの対談で「まったく言葉の壁を感じないほど突っ込んだ話ができた」のは、「抜群にセンスのある女性が手伝ってくださった」からとのこと。 
ところがハンフリー・ボガード夫人のローレン・バコールと対談したときの同時通訳では「全然うまくいかなかった」という。 
 
二つ目の話題は、里見清一の、これも連載物「医の中の蛙」。 
こちらは外国語について幅広く触れているので、若干長くなるが一部だけ紹介すると、「たとえば日本語を英語やドイツ語に“正確に”訳せたとしても、微妙な意味合いの違いはどうしても残ると思われる。 
言葉そのものがない場合もある。 
一例を挙げると、欧米には、日本語の“肩こり”症状に対応する表現がない。 
“肩が固くなった”とでも言うほかないが、向こうにしてみればちんぷんかんぷんである」と。 
 
部分的に紹介した二つの記事は、言語の翻訳を生業とする立場からは、まさに肝に銘ずべしポイントではある。

A night view of Ningyocho

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